腰痛になってしまう原因は人それぞれ違いますし、その発症原因は完全に解明されているわけではありません。
腰骨が変形していても、腰椎のヘルニアが飛び出していても、痛みが出る人と出ない人がいますし、逆にまったく異常はないのに痛みを訴える人もいます。
腰痛は病院で精密検査をしても、原因が明確にわかるケースの方が少ないといわれているくらいです。
そんな多種多様な原因がある腰痛ですが、たったひとつ共通点があります。
それは腰が痛くなるということ。
そりゃあ”腰痛”っていうんですから当然ですね。
そう、問題は痛みです。
今回は腰痛の耐えられない痛みを軽減するための5つの方法を紹介します。
快感を与える
気持ちよいと感じることは、それ自体が痛みを強力に抑制する効果があります。
思い出してみると、快感を感じているときには不思議と痛みを忘れているものです。
マッサージを受けて気持ちいい感じる。
お風呂に入って気持ちいいと感じる。
美味しいものを食べたり、家族や友達と楽しく食事をしたり、どこかに遊びに行ったり…そんな風な「楽しい」と思える日常が痛みの軽減に役立ちます。
ストレスも解消されるので、精神的な要因の腰痛にも効果的でしょう。
温めたり冷やしてみる
痛みのある患部を直接温めたり冷やしたりすることも、有効なケアになります。
ただし、長時間温めすぎると低温火傷になってしまう可能性もありますし、冷やしすぎも血行が悪くなり悪影響を及ぼします。
「快感は痛みを緩和する」と紹介しましたが、温めることや冷やすことも、あくまでも心地よい範囲内で行うのがポイントです。
痛み止めを使う
痛くてどうしようもないときは、痛み止めを服用するのも有効です。中には、頑なに痛み止めを飲もうとしない方もいますが、適切に痛み止めを服用することは、腰痛の改善にも有効です。
市販されている痛み止めにも一定の効果はありますが、整形外科を受診して処方される消炎鎮痛薬の方が効果的です。
消炎鎮痛薬には腰の筋肉や神経の炎症を抑え、痛みを抑える効果があります。
痛みが強い場合は、我慢せずに消炎鎮痛薬を服用するか、消炎鎮痛成分の使われた湿布を使うなど使い、痛みを軽減させましょう。
患部をマッサージする
痛みのある場所をマッサージしてもらうことも、痛みを軽減させるのにとても有効です。
「痛いの痛いの飛んでけぇ~!!」
と、怪我をしたこどもに対してお母さんがおまじないを唱えながら、赤くはれた膝をさする。するとホントに痛みが消えて、こどもに笑顔が戻る。
こんなおまじないからもわかるように、マッサージはもちろん、手でさするだけでも、患部の痛みは軽減します。
気持ちいいと感じること。
安心すること。
患部が温まり血行が促進すること。
物理的な理由と心理的な理由が相互に作用しているものと考えられます。
気分転換をする
痛いときには無意識のうちに痛みに集中してしまいます。
何をやっていても痛みが気になって集中できません。
意識が痛みに集中していると、ホントに痛みが増していきます。
痛みが酷くてどうしようもないときは、思い切って気分転換をするのが有効です。
誰かと電話で話したり、カラオケに行ったり、映画を見たり小説を読んだり音楽を聴いたり…そんな風に、自分の大好きなことで気分転換をすれば、不思議なことに本当に腰の痛みは軽くなるでしょう。
痛み緩和ケアの注意点
5つの痛みを緩和する方法を紹介しましたが、最後にちょっとした注意点を。
腰痛というのは殆どのケースで、時間経過と共に徐々に痛みが軽くなっていきます。
捻挫した足首も、固定して安静にしていれば、次第に痛みが軽減されていくもの。それと同じイメージですね。
つまり、腰痛は何もしなくても痛みは和らいでいくってこと。
今回紹介した”5つの痛みケア”は、そのような自然治癒力をサポートする形で行います。
注意して欲しいのは、時間が経過しても痛みが軽くならなかったり、逆に痛みが強くなっていくケースです。
こういった痛み方は、普通の腰痛とは違った疾患が原因の可能性があるので、速やかに医療機関で診察を受けた方がいいでしょう。